価格高騰が続いているのが、「コメ」。
手に入らないような状態からは落ち着きを取り戻したが、価格は今でも高いままだ。
ご飯をウリにする飲食店の現状、そして今後の価格の見通しを取材した。
仙台市青葉区に4店舗を構えるラーメン店。
竹中弘記者リポート
「こちらのお店では、ライスの食券を1枚購入すると、1杯だけでなく何杯でもおかわりできるサービスが売りのひとつになっています」
おなかを満たしたい学生などに人気の”ライス食べ放題”だ。
客「最高ですね。ご飯食べてそこにスープ入れるとすごいおいしいと思います」
「いちばん好きなのは、海苔ひたひたにして(ご飯を)巻いて食べるのが好きです。いっぱい食べられるっていうのは、すごいありがたいなと思って食べてます」
1日あたり7升~8升のおコメを炊くというこちらの店。
それが店内の活気にも繋がっているが、悩みのタネはコメの価格だ。
ラーメンビッグ国分町本店・岡田大輝店長
「仕入れ値で言ったら40%くらいは上がってる感じですかね。おコメだけでですね」
農水省によると、ことし10月の卸売り業者などに販売された取引き価格は2万3820円と、去年の1.5倍以上に。いまの統計が始まった2006年以降で最高値を更新した。
農業経営学が専門・宮城大学・大泉一貫名誉教授
「まず農協の概算金が高値で決められたという問題。それから2つ目は集荷競争が、農協だけでなくて外食産業や卸さんが参入して激化して高値になってる」
大泉名誉教授によると、生産コストの増加などを背景に、農協にとって『仕入れ値』のベースとなる農家への『概算金』が上がったことに加え、今年のコメ不足の経験から、必要な分を確保しようと動く企業が増え、その結果 需要が増して小売価格も上がったという。
この状況について、仙台市内で聞いた。
街の人
「高いです。今まで5キロが1000円台後半だったんですよ、ずっと。それが3000円くらいとかね」
「おコメ高くて、買うの困っちゃってて、おコメ抜きの食事になっちゃってます。麺とかいっちゃいますね」
「(1日に)3~4合炊く。コメの出費がいちばん気になる」
気になるのは、今後の見通し。
大泉名誉教授は、価格高騰が続く一方で、今年のように手に入りにくくなる可能性は低いとみている
宮城大学・大泉一貫名誉教授
「おコメが足りなくなるか、スーパーの棚から消えるようなことが出てくるかというと、必ずしもそうはならないかもしれない。しかし、高値のおコメの流通は相変わらず続くということでしょうね」
ついライスに手が伸びるこちらのラーメン店では、11月に120円だったライスを40円ほど値上げしたが、”食べ放題”だけは守りたいと考えている。
ラーメンビッグ国分町本店・岡田大輝店長
「うちのラーメンはライス食べてなんぼってところがあるんで、おなかいっぱい食べて帰ってもらいたいっていうことで、サービスだけは継続していきたいなっていうことで、頑張ってやっている」
引用元(動画あり)